すずききよしの音楽日記 Vol.65

 

THE MUSICALーモモタローと愉快な仲間たち」を鑑賞


6月21日は、「THE MUSICALーモモタローと愉快な仲間たち」を鑑賞に行きました。 会場は3000人近いキャパシティーを持つ大阪フェスティバルホールでしたが、若い女性のお客さんで超満員。

オペラとか、ミュージカルとかに行く度に思うのですが、一般に男性客は少ないですね。
 作・演出・出演のは岸谷五朗、同じく演出・出演の寺脇康文をはじめ、出演者は戸田恵子、唐沢寿明、高橋由美子、蘭香レア、植木豪の主役級に加えて、若手のアクターが40人も出演する豪華なミュージカルでした。
 内容は、現実のリストラ社会と、ファンタジックな異次元世界が交互に入れ混じって、風刺も利かせた楽しい内容でしたが、その表現が物凄いもので、まるで中国雑技団か?筋肉ミュージカルか?と言うようなアクロバティックな荒業にびっくり。
 命綱(ロープ)を使っているとは言うものの、壁をまるで平面のように駆け回ったり、ダンスしたり、空中を客席の上まで飛んでみせたり、立ち回りも華やかな、曲技的な立ち回りで、客席の度肝を抜いたりで、休憩を含めての3時間が、凄く短く感じられました。
 岸谷や、寺脇らの軽妙でテンポの好い演出も良かったし、ひたむきに演じる若いメンバー達にも感動しました。
 特筆したいのは、戸田恵子さんの演技が、本当に大人の女性の魅力を、益々味合わせてくれたし、歌も所謂「女優さんの歌」ではなく、歌だけで勝負しても、現役の歌手達を「完全に圧倒してしまうだろう」ことは間違いありません。
 「鬼たちは、鬼の世界ではそれなりに平和に暮らしているのに、なんで鬼がしまを侵略してきて、皆殺しにして、宝物奪って帰るんだ」と言う事、「鬼さんごめんなさい」は、アメリカのブッシュが、世界中に向かって言って貰いたい言葉に感じられました。