シソ科ハナハッカ属 半耐寒性〜耐寒性 好日性 多年生草本または木本
原産地…ヨーロッパ〜アジア東部
学名…Origanum spp.
【オレガノ】
シソ科ハナハッカ属オリガヌス類
別名…ワイルドマジョラム
学名…O.vulgare 和名…ハナハッカ
耐寒性が強く丈夫で、オレガノと呼ばれるのは、通常、このワイルドマジョラムのこと。
オリガヌス類には他に黄葉種のゴールデンオレガノ、斑入りマジョラム、花の美しいオレガノ・ヘレンハウゼン、イタリア料理などに最適なグリークオレガノなどが入る。
家ではトマト味の料理によく使う。
ドライを作れそうなほど丈夫に茂るけれど香気がいまいちなので、ドライは外国産のものを買って使っている。
本には白、ピンク、紫の花となっているけれど、種から育てた家のはピンクの花が咲く。切花にして部屋に飾っている。
【スイートマジョラム】
マヨナラ類 半耐寒性 別名…ノッテッド(こぶのある、の意マジョラム
学名…O.majorana 和名…マヨナラ
(2001/10/24撮影)
スイートマジョラムは古代ギリシャ・ローマ時代から幸せのシンボルとされ、薬用や料理によく使われたハーブの一つ。
同じマヨナラ類には耐寒性の強いポットマジョラム、ワイルドマジョラムとの交配種のイタリアンオレガノ、シリアンオレガノ、オレガノミクロフィルムなどが含まれる。
いずれも香りが強く料理に使われる。
私はスイートマジョラムの香りが大好き。オレガノよりも地味な白い花も好きです。
フレッシュハーブをクリームチーズに混ぜたり、卵料理に使う。
香りが好きなので、切花利用も多い。
マジョラムはドライにしても甘い香りが良く残るのでシーズン中に、ジャム瓶一個くらいはドライを作って冬に使っている。
シソ科シソ属 非耐寒性 1年草
原産地…中国南西部およびその周辺
学名…Perilla frutescens var.crispa 英名…Perilla
【紫蘇】
奈良時代(8世紀)頃、中国から渡来したとされる。
多くの品種があるが、赤ジソ系と青ジソ系に大別できる。
赤ジソはアントシアン系の色素を含み、青ジソは含まない。
食欲増進の働きの他、防腐、殺菌作用もあり、また栄養的にもビタミンAはカボチャの約14倍、B2やC、ミネラルも豊富。
家でつかうのは大葉とよばれるアオジソが中心。夏場の料理にあれこれ使ってます。一株あると便利。
一度植えたらこぼれ種で芽を出したので、使わないけれどアカジソも気がついたら生えている。
アオジソもこぼれ種で絶えないけれど、香気が薄れて行くようなので、毎年、購入種から苗を育てるようにしています。
シソ科サルビア属 耐寒性 常緑低木
原産地…地中海沿岸 北アフリカ 別名…Garden Sage
学名…Salvia officinalis 和名…ヤクヨウサルビア
【コモンセージ】
大阪南部の私のところでは冬越しの心配はない。夏の暑さが問題で、西日が当たるところでは枯死する。
同じような利用ができる、ゴールデンセージ、レッドセージに比べるとまだなんとか夏を越せるかな。
乾燥して防虫ポプリをつくったり、料理に利用。
フレッシュは使いたいときちょっと摘んでつかってます。肉料理、特にハンバーグにいれるとぐっと味がよくなります。お薦めです。
ティーは薬くさい臭いが苦手でそのまま飲むのはちょっと。蜂蜜をいれればなんとか。でも飲むと血が綺麗になっていく感じがして、好き。
【レッドセージ】
学名…Salvia officinalis'Purpurascense Group'
喉の痛みにきくティーとして使っている。
【ゴールデンセージ】
学名…Salvia officinalis'Icterina'
(2001/07/24撮影)
黄色に緑色の入る美しいセージ。小型の葉が良く茂るので、寄せ植えにして葉色のコントラストを生かすと効果的。
夏でも斑が安定しているように思う。梅雨対策で刈り込むため、美的にはイマイチだったりするけど。
シソ科イブキジャコウソウ属 耐寒性 常緑低木
原産地…地中海沿岸
コモンタイムが属するThyme属は、バラエティにとんだ多くの仲間を持ち、広くユーラシアに分布し、約350種が知られている。
幹が地面から立ち上がる立性のタイプと、横に広がるように伸びてゆく這性のタイプがある。
【コモンタイム】
学名…Thyme vulgaris 和名…タチジャコウソウ
高さ20〜40センチの立性タイプ。
ピリッとした香りが好きです。バターやクリームチーズに混ぜたり、比較的熱に強いので煮込み料理に加えたり。どちらもフレッシュで利用。葉が細かく手間がかかるのでドライは作らない。
地植にする場合は夏場の刈り込みをしっかりしないと蒸れて枯れそうになる。枝が地面に触れた場所から自然に根が出るので、一部が枯れても全滅は免れる場合が多く、セージよりかは夏越しが容易。
ティーはセージと同じくクセが強く薬臭い気がして飲まない。オレンジバルサムタイムやレモンタイムを使う。
【オレンジバルサムタイム】
学名…T.'Fragrantissimus'
立性タイプ。フルーティーな香りを持ち、ティーにすると美味しい。
我が家ではなぜかコモンタイムより生き残る確立が高い。
【レモンタイム】
学名…Thyme×citriodorus
立性タイプ。レモンに似た芳香があり、刺激性が少なく料理、ティーなどに使いやすい。
T.PulegioidesとT.vulgarisno雑種で多数の品種がある。
家ではフレッシュをティーに使う。
シソ科メボウキ属 非耐寒性1年草
原産地…東南アジア 別名…バジリコ
学名…Ocimum basilicum 和名…メボウキ
【スイートバジル】
(2004/06/30撮影)
インド原産のスイートバジルは、日本の夏によく育つ。
肥料と水をハーブの中では多めに与えて、どんどん育ててどんどん収穫する。
育て始めた頃は、保存用の加工(ペーストやオイル漬け)をせっせと作ったけれど、最近はもっぱらフレッシュをトマト料理や卵料理に利用。一度に使い切れないほど採れた時は、冷凍して冬前までに使ってしまいます。
バジルは夏のイメージが強いせいか、冬には食べたいと思わないんです。
【ブッシュバジル】
学名…O.basilicum'Minimum'
高さ20〜30センチの小さなバジル。葉も小さく樹形はこんもり丸くまとまる。
香りはスイートバジルに似る。
小さめのプランターや鉢で手軽に育てたものを、ちょっと摘んでオムレツに添えたり、手軽に使っている。
シソ科ヤナギハッカ属 耐寒性 好日性 多年草半常緑低木
原産地…ヨーロッパ南部〜アジア西部
学名…Hyssopus officinalis 和名…ヤナギハッカ
紫系の花のほか、白花やピンクの花が咲くものもある。
白花は種をまいて育てると、ボリジなんかと同じく、稀に出現することがある。
気管支炎や打ち身などに対する薬効が知られる。濃い目のティーをうがいに薬にしています。
初夏に咲く青紫の花をサラダに散らしたり、切花にして利用。夏の暑さや蒸れに弱いけれど、盛り土した所に植え、刈り込みをしっかりすれば夏越しで失敗したことはない。
ラベンダーのように放射線状に広がらない。株が太ってきても、枝そのものは上に伸びる。
種の発芽がやや難しい。
シソ科ハッカ属 耐寒性 多年草
原産地…北半球の温帯地域 アフリカ
学名…Mentha spp. 和名…ハッカ
メントール系の清涼感が好まれ、料理やデザートのアクセント、お菓子の香料、ローションや洗剤など幅広く利用されている。
【イングリッシュ・スペアミント】
学名…M.spicata
(2004/05/06撮影)
鮮やかな緑葉、快い爽やかな香り、料理用にも幅広く使えるスペアミント(ミドリハッカ)の中でも、最もスペアミントらしい強い風味をもつ。
サラダに混ぜたり、焼き餃子と一緒に食べたりしている。
膨満感のある時、ティーにして飲む。フレッシュが利用できない冬用に、ドライにして保存する。
【ブラックペパーミント】
学名…M.×piperite cv.
強い風味を持ち清涼感の最も出るペパーミント(セイヨウハッカ)の中でも、丈夫な品種。葉や茎が紫緑色。よく茂り、香りが安定している。
ホワイトペパーミントを育てたこともあるけれど、そちらは季節等の栽培条件で香りが変ってしまって、自分的に嫌な香りになるものだから、育てるのをやめてしまった。
粘膜が弱いので、粘膜への刺激が強いとされるペパーミントは食用にはほとんど使わない。切花利用。
【アップルミント】
学名…Mentha suaveolens 和名…マルバハッカ
フルーティーでまろやかな味と香りが特徴で、料理やティーに利用される。
葉に丸みがあることから「マルバハッカ」とも呼ばれる。
他のミントと同じく、丈夫でよく茂る。
デザートにちょっと飾ったり、スペアミントと混ぜてティーにする。
葉に産毛のようなものがあり、ドライにするとホコリがついちゃう気がして、フレッシュのみ利用。
【パイナップルミント】
学名…Mentha suaveolens'Variegata' 別名…斑入りアップルミント
(2004/05/06撮影)
アップルミントの一種。斑入りのクリーム色の葉をつけ、観賞用に栽培されることが多い。ミントの中で一番耐寒性があり、冬遅くまで葉が綺麗に残る。
他のミントに比べれば、繁殖が緩やかで、容器栽培での寄植えに使っても、ミントばっかりにならず、便利。
夏でも斑が安定している。観賞用に栽培して、切花利用。
シソ科ラバンドゥラ属 耐寒性〜非耐寒性常緑小低木
原産地…地中海沿岸〜アフリカ北部
学名…Lavandula spp.
ラベンダーの比類のない芳香には、落ち着きと清純な印象が備わっている。
地中海沿岸からアフリカ北部を中心に約37種の原種が知られており、栽培品種は100を超えるといわれている。
代表的なものには、北方に自生し、ローマ帝国の拡大にともなって利用されるようになり、今日にいたるコモンラベンダーと、古代ギリシア・ローマやインドで薬用、化粧水として利用されたストエカス(フレンチラベンダー)がある。
大阪府でも中央部〜南部に位置する我が家では、地植でのイングリッシュラベンダー、フレンチラベンダーの夏越しは無理。鉢植えにしていても、酷暑の夏だと困難〜無理になる。
耐暑性のあるラバンディン系であっても地植で大株に育ったものは、なんとか夏を越せても秋風が吹く頃、力尽きたように枯れることがある。
以下に紹介している2品種は共に、ラバンディン系―コモンラベンダーとスパイクラベンダーの自然交配か人工交配でできた―品種。
香りが強く、精油分が多く、香料用の他、ガーデン用として栽培される。成長早く、植え付け二年目には100本以上の切花が採れる。
花穂長く、コモンラベンダー系より香り強い。開花期はコモン系よりやや遅い。
【グロッソ・ラベンダー】
学名…L.×intermedia'Grrosso'
(2002/06/10撮影)
花穂長く、強く甘い香り。香料用の主力品種でフランス育成種。
紫青色花、萼・苞葉ともに紫みを帯びて花穂全体が紫花になりボリュームがあって美しい。
大株のやや横広がりタイプ。
地植にしてしっかりした茎の花穂が100本以上採れた時は、サッシュ用に乾燥させたり、クラフトに利用した。
蒸れを防ぐため、咲いた花は剪定もかねてしっかり切って行かなければならず、たくさんなので、それが面倒といえば面倒。でも使うためだから、やれたけど。
【ディリーディリー・ラベンダー】
花穂長く、紫青色花。萼・苞葉ともに紫みを帯びる。横広がりタイプ。
グロッソより花穂が短く茎が細い(これは鉢植えのためかもしれない)。
シソ科セイヨウヤマハッカ属 耐寒性 好日性 多年草
原産地…ヨーロッパ南部 別名…メリッサ
学名…Melissa officinalis
全草にレモンに似た芳香があり、初夏に小さな白花を咲かせ、冬は落葉する。
水蒸気蒸留で抽出された精油は、たいへん高価で、香水や芳香治療などにに使われる。
淡いレモンの香りが好まれ、ティーとして親しまれている。
よく茂り葉っぱの質感が好きなので、切花に利用。ティーはレモンの香りよりも青臭いのが鼻につくので、レモングラス・レモンバーベナと混ぜてレモニーティーMIXにして利用。
シソ科マンネンロウ属 半耐寒性(〜−5℃、〜−10℃) 好日性 常緑小低木
原産地…地中海沿岸
学名…Rosmarinus officinalis 和名…マンネンロウ
地中海沿岸に自生する半耐寒性潅木で立性と這性がある。花色は青、淡紫、ピンク、白などで、形はシソ科特有の唇形。「海のしずく」「マリアのバラ」とも呼ばれ、古くから利用されてきたハーブ。
森林を感じさせるようなスッキリとした芳香を持っているが、種類により香りに強弱がある。
一般に立性タイプは匍匐性タイプよりも耐寒性が強い。
秋から翌春にかけて開花するが、株の充実度や温度により春から秋にかけて咲くことも有る。
古くから、料理、薬用、クラフトなど、広く利用されているハーブ。
防虫・殺菌の効果を当てにして、ドライをサッシュにしてシューキーパーに利用。
以前はセージやタイムと合せて、衣類用の防虫サッシュを作っていたけれど、転居により栽培スペースが狭くなり他のハーブと合せて大量に収穫するのが難しくなったため、料理と切花にだけ利用している。
【マリンブルー・ローズマリー】
学名…R.officinalis'Marine Blue'
半耐寒性(〜−5℃)の立性タイプ。横浜に戦前からあった丈夫な種類。
濃ブルー花で、料理・園芸・手工芸の全てに向く。
成長は早いほうだと思う。葉に肉厚感があり水気(精油分か?)が多い。
【ベネンデンブルー・ローズマリー】
学名…R.officinalis'Benenden Blue'
耐寒性の立性タイプ。香り強い細葉の強健種。プルー花。
last updata:2005/03/04